前回は「礼」についてお話ししました。礼とは、大切な想いをカタチにすること。挨拶も、店頭のPOPも、礼の行為だとお伝えしました。
今回は「智(ち)」です。
「智」とは何か
智とは、知識や学びにとどまらず、「物事の本質を見抜き、正しく判断する力」のことです。
「智」という漢字は「知」と「日」から成るとも言われます。太陽の光が暗がりを照らすように、智は物事を明るく照らし、見えなかったものを見えるようにする力です。
智を一言で言えば、「振り返り、学び、高める力」です。
智は「CHECK」でもあります。
仁義をPLAN、礼をDOに置いたように、私は智を CHECK(評価・振り返り) に置いています。
計画し、実行しても、振り返らなければ成長はありません。「うまくいったのか」「なぜうまくいかなかったのか」「次はどうすべきか」——この問いを自分に向け続けることが、智の働きです。
経験は誰もが積みます。しかし智のある人は、その経験から学びを引き出します。同じ失敗を繰り返さず、同じ成功を再現できる。それが智の力です。
「高める」の中にある智
私たちの経営理念「大切にする、カタチにする、高める」。この「高める」こそが、智そのものだと私は思っています。
仁義で想いを定め、礼でカタチにした。その結果を智で振り返り、学びを得て、また高めていく。仕事の質を高める、人としての力を高める、組織を高める——すべては振り返りなしには生まれません。
仁(愛する心)があり、義(人のために)という志があり、礼(カタチにする)で行動し、智(振り返り高める)で成長する——この四つが循環するとき、何かが少しずつ積み重なっていきます。
それが次回お話しする「信」です。
智によって高め続けた先に、信用という果実が生まれる。智は、信へと続く道を照らす光でもあります。
智とは、昨日の自分より今日の自分を高める、その静かで力強い意志です。
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