会長の人生を大きく変えた、もう一つの出会いがあります。
TTCの成田営業所に出入りしていた時田政太郎さんです。
時田政太郎さんは、会長が真面目に一生懸命働く姿を見ていました。そして会長に、独立することを勧めます。
それだけではありません。「ある時払いでいい」
そう言って、独立に必要な土地まで託してくれました。
今考えても、簡単にできることではありません。独立する人に土地を託し、支払いを待つということは、その人の将来を信じなければできません。
事業計画なんてない。まじめに一生懸命仕事をする人柄だけを見て判断したのです。
会長は、お金や土地が十分に用意されていたから独立できたわけではありません。積み重ねた信用が、独立への道を開きました。
お金がなくても、信用があれば手を差し伸べてくれる人が現れることがあります。反対に、どれほどお金や能力があっても、信用がなければ誰も力を貸してくれません。
信用は、銀行の通帳には載りません。決算書にも数字としては表れません。
しかし、会社を始めるとき、苦しいとき、新しいことに挑戦するとき、最後に自分を助けてくれるのは、それまでに築いてきた信用です。
時田政太郎さんとの出会いは、突然訪れた幸運のようにも見えます。
けれども、その幸運の前には、会長が真面目に働き続けた長い時間がありました。
真面目にやっていても、いつ、誰が見てくれているのかは分かりません。すぐに報われるとも限りません。
それでも続ける。
その積み重ねが、ある日突然、大きなチャンスとなって返ってくることがあります。
会長の独立は、信用から始まったということです。