震災の時だったと思います。
こんな時だから、正月飾りはやめてもよいのではないか。私がそんなことを言った時、会長から強く言われました。
「正月飾りをしなくなったら、諏訪商店は終わりだ」
当時は、正月飾りをしないくらいで、会社が終わるなんて大げさだなと思っていました。
でも、今なら少し分かります。
正月飾りは、ただの飾りではありません。
一年間、無事に商売を続けられたことへの感謝。新しい年を迎えられる喜び。そして、会社の節目をきちんと大切にする姿勢だったのだと思います。
忙しいからやめる。
お金がかかるからやめる。
昔からの習慣だからやめる。
そうやって一つひとつを簡単にやめていくと、いつの間にか、その会社らしさまでなくなってしまいます。
会社が終わるというのは、売上がなくなることだけではありません。
今まで大切にしてきたものを、大切にできなくなること。
会長は、そんなことを言っていたのかもしれません。
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