自分の中の型を見つける
虫の目の視点を持つことにより、「自分はどんな条件のときに力を発揮できるのか」という「型」を探すことができます。
ある営業チームの分析です。「訪問件数 × 契約件数」の散布図を作成したところ、案の定、訪問件数が多い人ほど、契約件数が取れていることがわかりました。チーム全体で見ると、おおよそ右上に向かう直線が見える。つまり「訪問件数が多いほど契約件数も増える」という関係です。だから、訪問件数を増やすようにとリーダーが言います。これが、全体の中の自分の位置。
しかし、その中に例外の営業マンがいました。
ある営業マンが「訪問件数は少ないのに、契約率が異様に高い」点として浮かび上がります。この瞬間に気づくのです。全体での傾向は確かにあるけれど、自分だけ他の人の傾向とは違う。もしかしたら自分の中に何か共通するものがあるのではないかという疑問が出てきます。この営業マンは、訪問数よりも準備に時間をかけたほうが成果が出る「型」の人だったのです。そして、自分自身の営業行動を記録していきます。訪問件数と契約件数だけでなく、ここに、資料の出来栄えを5点満点で記録しました。
その結果、契約件数は資料の出来栄えと相関していることがわかりました。
鳥の目で見えた「自分の特性」が、虫の目でのぞき込むことでもう一つの軸が見えてきます。それからは、この営業マンはむやみに訪問件数を増やすのではなく、資料の作成時間が大切だということがわかり、良い資料を作ることを常に考えています。無駄にがんばらない。そして、良い資料を作ることに力を置く、きわめて効率のよい営業マンに変化しました。そして、再現性も手に入れたのです。
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